文旦とは、東南アジアを発祥とする柑橘でグレープフルーツの親戚にあたりますが
日本に伝わったのは江戸時代頃である、とされています。
「土佐文旦」は、昭和の初め頃に
高知県土佐市宮ノ内地区で栽培方法が確立されました。
目の覚めるような黄色くなめらかな果皮や、酸味と甘み
そしてほんのりとした苦味の、バランスの良い味わいに加え
果肉の粒が大きくプチプチとした食感で、全国の柑橘ファンを魅了しています。
果皮(柑橘類の皮の事)が赤色系
(温州みかん、ポンカン、デコポン、オレンジなど)のものは
蔗糖と言ってお砂糖の糖分ですが
黄色系(ブンタン、、グレープフルーツ)のものは、果糖と言ってハチミツの糖分です。
だから文旦は上品で爽やかな味なのです。
土佐文旦を種の状態から育てた場合、美味しい実が生るまで20年程かかります。
その時間を少しでも短縮するため、接ぎ木をした苗の状態から育て始めます。
5月下旬ごろになると、文旦の木は白い花をたくさん咲かせますが
文旦は花粉がめしべにつきにくく、自然受粉が大変難しいため
別の柑橘(小夏・八朔など)の花粉を人の手で受粉させていきます。
夏から冬にかけて実が緑から黄色く色づいていき
12月末~1月初めにかけて収穫が行われます。
しかしそのままでは実も固く酸味が強いため、すぐには出荷はできません。
そのため、地面にあけた竪穴に文旦を入れ
藁をかぶせて密封したまま寝かせる「野囲い」という手法で
1ヶ月程度追熟をさせます。
そして2月初旬匠達の厳しい目で、成熟したと判断された文旦から順次
皆様の元へと発送を開始致します。
美味しい土佐文旦を選ぶには
どうしたらいいのでしょうか?
そのために、これをまず知っておくと
美味しい文旦に巡り合える
可能性がぐんと上がる、という法則があります。
それは...
”文旦は玉の大きさによって味が変わる”
ということ。
よく「大きくて立派な文旦ほど美味しい」
と言われるのを耳にしますが
実は土佐文旦に限らず柑橘類は
玉が小さいほど味が濃く、大きくなるほど大味
なんです。
大玉になるほどあっさりと大味傾向
小玉になるほど味が濃くなり甘みや酸味を強く感じます。
つまり、大小どちらが美味しい、ということではなく
酸味や甘みをがっつりと感じる濃い味をお好みの方であれば小玉を
比較的あっさりとした味でお楽しみになりたい方は大玉を
好みやその時の気分によってお選びいただけるということなんです。
また、大きいサイズは贈答用にすると、味だけでなくその大きさで先様へのサプライズ効果もあります。
土佐文旦は大まかに5つのサイズに別れていますので
是非ご自分のお好みや用途にあったサイズを見つけてみてください!
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2月上旬~中旬 |
まさに旬のはじめの方で、新鮮な風味と酸味が特徴です。
外気温もまだ低く追熟しきってないので、少し酸味を強く感じることがあります。酸味がある分、長期の保存もできます。
お客様自信でお好みのお味のときにお召し上がりいただけます。
ワインでいうとボジョレヌーボー、でしょうか。 |
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2月下旬~3月中旬 |
土佐文旦の旬の真っ盛りです。
酸味と甘味が丁度バランスよく混ざり合い、口当たりもまろやか。オススメの食べ頃の時期です。
この頃には、当園から届いた文旦はすぐにお召し上がりいただけ、またそこそこの長期保存も可能です。
お好みではありますが、気温も春めいて温かくなるので、ほのかに酸味を感じるくらいが美味しいくお召し上がりいただけるかもしれません。 |
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3月下旬~最終まで |
お彼岸を過ぎると文旦もいよいよ終盤になります。
この頃には、追熟も十分過ぎるほどになり、ほぼ完熟状態です。酸味が殆ど感じられないので、どれを食べても甘く感じます。 気温も日に日に上昇し、逆に酸味がほしいくらいです。俗にいう「尾を引く文旦」とはこの頃の味です。
しかしながら長期保存には適していないので、到着後すぐ冷蔵庫にお入れいただくか、出来る限りお早くお召し上がりください。 |
2月中旬までの外気温の寒い時期は、酸味を強く感じることがございます。その時はコタツや電気カーペットの上などに置き、温めて召し上がってください。寒い時期に酸味を感じるものは日保ちが良いです。
3月からは外気温も上がり、酸味も一気に抜け始めます。酸味が抜けると日保ちが悪くなり、傷むものも出て来ますが、その時はサランラップやポリ袋に包み冷蔵庫の野菜室などで保管してください。
上手に保管すると5月の中旬頃まで保管することも出来ます。
「酸っぱい」や「甘い」は、外気温や室内気温の差や、お客様の体調などにより個人差が出てまいります。
おひとつだけでお味を決めつけず、試行錯誤、色々お試しいただければ幸いです。 |
↓皮のむき方を動画でも紹介中!↓
最近の農薬問題などで昔と比べると半分の農薬使用になりましたが
そのぶん不作になりやすくなっています。
見た目は随分と悪くなりました。
農家の立場から言うと、やっぱりそこそこは農薬を使わないと
ご贈答用などで使われるような立派なものが出来ず、やる気も薄れてしまいます。
食べるだけのものじゃなく、ある意味芸術的なところもあるので
良い物を作りたいという気持ちを持っております。
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